健康と角度の関係性

日本人は、世界的に見てもっとも座っている時間が長いと言われています。間違った座り方を続けることによって、心疾患、脳卒中、糖尿病、腎疾患などの病気を引き起こすという研究結果も発表されています。WHO(世界保健機関)では、タバコやお酒の飲み過ぎよりも、座り過ぎによる危険性を注意喚起しています。
良い座り方とは、背すじを伸ばして90°がいいと思われがちですが、これだと腰椎に負担がかかってしまいます。
体に負担をかけないイスの座り方は長年研究されてきました。横から見ると、イスの座面と背もたれの角度が110°くらいが腰にいちばん負担がかかりません。日本で作られているイスやソファはこの規格になっています。整形外科医の中村格子先生によると、ソファは骨や血管に負担がかからない角度に設計されているので、背もたれにもたれるのがもっとも正しい座り方だそうです。
(『林修の今でしょ!講座』2019年5月21日放送回より)
この体に負担のかからないイスの角度である110°という角度は、じつは体内にも見られる角度です。我々の体をつくっているアミノ酸やタンパク質に多く見られる角度なのです。
アミノ酸分子の形を見ていただくとおわかりのように、炭素を中心とした正四面体の構造になっています。その炭素(専門用語で不整炭素原子)からそれぞれの分子(NH2、H、R、COOH)を結んだときの角度が約110°(正確には109°28’)なのです。ちなみに、タンパク質がアミノ酸の連結したもので構成されていることを発見したのは、イギリス出身の化学者フレデリック・サンガーです。彼はこの功績が認められてノーベル化学賞を受賞しています。
体内を構成しているアミノ酸の分子構造に入っている110°という角度が示すように、人間の体、とくに健康面においては大きな意味をもつ角度といえます。イスの背もたれの角度が110°というのも納得です。
そして、この110°という角度ですが、私がデザインした多面体の水晶に使われている大和比の角度とも同じです。水晶のもともとのパワーに多面体のもつパワーが加わっているので、多面体の水晶には計り知れない可能性が考えられます。